『クリニックドゥランジュ』(東京)は、青山通り沿い、東京メトロ表参道駅と外苑前駅のちょうど中間地点に建つビル内にあります。都内でも指折りの垢ぬけた都会的な界隈に、その名にふさわしい優し気な佇まいで、ご夫婦を迎えてくれます。院長の末吉智博先生は、『加藤レディスクリニック』で自然周期体外受精を学ばれたのち、『新橋夢クリニック』副院長、『Shinjuku ART Clinic』などを経験され、2014年11月にこの『クリニックドゥランジュ』を開業。末吉先生が理想とされる高度生殖医療を提供されています。
2023年6月より、さらなる通いやすさを目指して、早朝7時からの診療『朝活』支援もはじめられました。
実は末吉先生、医師になりたての頃は小児外科医だったのだそうです。新生児の手術も経験され、小さな命を守るためにできることを模索されるうちに、自然な流れで興味が産婦人科の周産期に移っていったのだとお話しくださいました。そして、赤ちゃんを望む夫婦の夢を一組でも多く叶えたいという思いにかられ、命の始まりともいえる不妊治療の現場にたどり着いていたという末吉先生。
「私の患者さんは、どんどんどんどん小さくなっていき、気がつけば受精卵という、もっとも小さな命に携わることになっていました。そんな経緯もあって、院名は婦人科を連想させるものではなく赤ちゃんが主役になっています。“ランジュ”とは、フランス語で天使のこと。『クリニックドゥランジュ』は、家族に無二の幸せをもたらす赤ちゃんという天使を、ご夫婦で迎えに行くクリニックです。私たちの仕事は、ご夫婦の腕の中に天使をお届けすること、幸せを運ぶことだと思っています。
実は、私自身、高度生殖医療を受けた経験があるのです。赤ちゃんを望まれる切実な思い、不妊治療の辛さ、当事者としての気持ちが痛いほどわかるからこそ、患者さまには最善の治療を提供し、一日も早く夢を叶えていただきたいと思っています」
『クリニックドゥランジュ』へのファーストコンタクトは、ホームページの初診専用受付フォームから申し込むかたちになっています。そのすべてに末吉先生が目を通し、理想的な初診のタイミングをメールでご案内しているそう。不妊治療専門施設に足を運ぶのにはなかなか勇気がいるものですが、実際に病院へ行く前に、医師とやりとりできる窓口があるということは、患者さんにとって大きな安心になっているようです。
「当院は、多くの病院と違い、日曜や祝日、年末年始やお盆休みも休むことなく、まさに年中無休で診療しています。月経周期や排卵時期など、患者さんお一人おひとりの体に合わせ、理想的なタイミングで治療を行うことを大切に考えているためです。
さらに、すべての患者さんの診療を私が一人で担っていますので、通院の度に治療方針が変わり、患者さんを戸惑わせるようなことも起こりません。採卵や胚移植などの重要な処置も、全症例、私が担当いたしますので、クオリティの高い医療を安定的にご提供できていると考えています。
また当院では、完全予約制を導入することで待ち時間をできる限り少なくし、患者さんの通院ストレスの軽減に努めています。予約枠を押さえていただくことで、丁寧な診療が可能となり、不安や疑問の解消にもつながると考えています。薬剤をまったく用いない完全自然周期で採卵する場合は、どうしても午前中に診療を受けていただき慎重に排卵のタイミングを管理する必要がありましたが、うまく薬を利用して排卵をコントロールすることにより、午後の診察でも管理が可能になりました。採卵や胚移植など時間の厳密な管理が必要なもの以外の診療は、早朝7時(※詳しくはコラム:忙しい女性の『朝活』、応援しますをご覧ください)から15時半までの枠の中から都合の良い時間が選べます。
さらに、採卵当日も無麻酔採卵ですので、お仕事に戻りたい方は出勤していただくこともできます」
『クリニックドゥランジュ』では、まったく不妊治療歴がなく、年齢的に余裕のある方であれば、タイミング療法や人工授精などの一般不妊治療を行うこともあるそうです。それでも、全例、ステップアップ療法を当てはめることには問題があるといいます。「例えば、若くとも月経周期が規則的で、ヒューナーテストも良好、子宮卵管造影でも異常がないようなご夫婦は、卵子を卵管内に採り込むことができないピックアップ障害である可能性が高いのです。卵子と精子が出会えていないことこそが不妊の根本的な原因と考え、時間を浪費しないよう、最初から高度生殖医療を行うべきでしょう」と、末吉先生は話されます。
『クリニックドゥランジュ』での体外受精や顕微授精は、排卵誘発剤をまったく使用しない完全自然周期でもなく、逆に積極的に使用する高刺激周期でもない、緩やかな排卵誘発、そして初期胚移植が特徴だそうですね。
「はい。若い方は薬剤をまったく用いない完全自然周期でも妊娠されるのですが、年齢が高くなりますと卵巣機能が落ちてくるため前周期の卵胞が残りやすく、その影響もあってますます質の良い卵を得にくくなります。時間との闘いになる不妊治療において、完全自然周期では良好な胚(受精卵)を獲得するのに、どうしても時間のロスが出てきてしまいます。一方、大量の薬剤を用いる高刺激周期では卵巣への負担が大きくなり過ぎます。そこで当院では、排卵誘発のための注射など、薬剤をある程度積極的に用いることで一度の採卵で複数の卵子を効率よく獲得し、早い妊娠を目指しているのです。
また排卵誘発剤を用いても、遺残卵胞があると、その古い卵胞を育てるのに薬剤が使われることになり、採卵では古い卵子を回収することになってしまいます。それで得られた胚を子宮内に戻しても、妊娠率は下がり、流産率が上がってしまいます。ですから、採卵を予定している周期の前には遺残卵胞を消去するための薬を使い、採卵周期には2、3個の卵子を採ることを目標に卵巣刺激を行っています。
移植に関しても、最近の日本の不妊治療は胚盤胞移植が主流ですが、年齢が高めの方は体外の培養環境ではなかなか胚盤胞まで育たない方も少なくありません。当院では、遺残卵胞を消して、その月育つべき新しい卵を育てていますので、初期胚移植の妊娠率が胚盤胞移植と比べても大きく落ちることがないのです。そこで、初期胚のうちに母体に戻してあげたほうが、胚に余分なストレスをかけることもないという理由から、むしろ初期胚移植を中心に行っています。どんなに素敵なホテルでも、自宅のリラックス感にはかなわないように、胚であっても子宮内の環境が培養器よりも快適なはずなのです。それが証拠に、胚盤胞移植に限定した他院での治療を繰り返して、なかなか移植まで辿り着かなかったというような方が、当院でのはじめての初期胚移植で妊娠されたりするケースも珍しくはありません」
また通常の初期胚で結果が出ない場合は、胚の分割スピードがゆっくり目である可能性を考慮して、3日目で凍結した初期胚をあえて黄体期2日目の子宮内膜に戻してあげることで、胚の状態と子宮内膜の状態を揃えるようにされているといいます。このような細やかな対応が、初期胚移植でも胚盤胞移植並みの高い着床率を出せるゆえんなのでしょう。
「『クリニックドゥランジュ』の大きな特徴が、胚培養士の経験の豊富さと、そのテクニックを証明する実績の高さです。当院の室長は『加藤レディスクリニック』はじめ複数の系列病院で培養室長を経験してきた人物で、顕微授精(ICSI)だけをとってみても1万症例以上の経験があります。彼が率いる胚培養士チームのレベルの高さは、特筆すべきものだと思っています。
また看護師も、みな不妊治療に長く携わってきたベテラン揃いです。診療のあとは、必ず看護師と会話ができる流れにしていますので、万が一、私に聞きそびれたことがあっても、きちんと不安や疑問を解消してから帰っていただけるようにしています。
完全予約制の丁寧な診療体制を評価していただいてか、最近は“口コミで、丁寧に治療してくれる病院だと聞いた”として、新幹線に乗ってまで遠方から当院に来てくださる患者さんも増えてきました。患者さんの期待に応えられるよう、スタッフ一丸となって、天使をお二人のもとに運びたいと思っています」
新生児の治療や周産期を経験されてきた末吉先生は、わが子をはじめて抱いたときの母の安堵と感激を知っているからこそ、『クリニックドゥランジュ』を卒業された患者さんの出産予定日が過ぎると、どうしてもソワソワ、ドキドキしてしまうのだそう。「“無事出産しました!”の出産報告を聞いて初めて喜ぶことができますので、ご報告は早めにいただけるとありがたいです。早めにホッとさせてください!」とお話しくださいました。『クリニックドゥランジュ』では、妊娠やクリニックからの卒業ではなく、天使の産声が治療のゴールなのです。
『クリニックドゥランジュ』では、忙しい女性を応援したいという想いから、2023年6月より9時開始だった診療時間を7時開始に2時間早めました。
これにより出勤前の『朝活妊活』が可能になり、
●「仕事に遅刻しないで済むので周囲に気を遣わない」
●「仕事後の通院より仕事に専念できる」
●「仕事で抜けられなくなって診察キャンセルなんて事態も回避!」
などなど、働く女性から「仕事と治療の両立が格段にしやすくなって、ストレスが減った!」と嬉しいお声がたくさん届いているのだそう。
しかも、これまでは毎回採血の結果が出るまで1時間の待ち時間があったのですが、その間も外出自由になりました。
これによって、「朝7時に採血して検査結果を待たずに、そのまま出勤」→「会社のお昼休みや16時までの隙間時間に戻ってきて診察を受け、また仕事に復帰」などという通院スタイルも可能になったのです。これなら仕事終わりは、親しい人とのお食事やお買い物…、自由に予定を入れていただけます。
こんなことも、『クリニックドゥランジュ』が、午前診と午後診の間も切れ目なく診療されているからこそできる、できる離れ業ですね。
開院10年を前に、「これからも患者様の通いやすいクリニックを目指してスタッフ一同頑張っていきます」と、ますます頼もしい末吉先生でした。
病院名 "Clinique de l'Ange" (クリニック ドゥ ランジュ) とはフランス語で"天使のクリ二ック"という意味です。
私も不妊治療を経験し、子どもを授かりました。
その笑顔に癒される度に、子どもが本当に天使であることを改めて実感します。その天使を熱望しているにも関わらず授からない皆さまのお手伝いをしたい、その胸に抱かせてあげたい、そんな想いを込めて命名しました。
ひとりでも多くの方に、天使を届けるお手伝いをすることが私たちの使命です。スタッフ一同、皆さまをお待ちしております。
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