よせばいいのに、最近ポレポレ美さんの『今日も拒まれてます～セックスレス・ハラスメント嫁日記』を読み始めてしまった。

自分と重ねてしまい、横に置いやってたこの問題を真正面に単座させるハメになった。忘れよう忘れようと無意識に言い聞かせてきたのに、あっさり思い出させてくれる。


私も渦中のひとりだから。
それらを知っていて、順調な妊活ぶりを逐一報告してきた友人。ツラいと胸のうちを伝えたこともあったけど収まらなかった。
人それぞれ状況やタイミングが違って当然だしその時々で悩みがあるのも分かるから、彼女の話を聞き続けた。妊娠したって聞いて産まれたらこうしようああしようとお祝いも考えた。散々個人的に話してきていざ入院したら不安になってグループLINEで一斉報告かよ。
どうせ退院する時は、子供との２ショット、シェアするんでしょ？


苦しいよ。私こんな人間だったっけ。ネガティブな感情にずっと苛まれてる……誰のせい？誰にぶつければいい？
私が根に持ってるのは本当にその子なの？愛されてたら、こんな風にはならなかった？







…………私、まだ許せてないんだと思う。
不妊治療に取り組むずっと前、夫に向き合ってもらえず、たった一人で悩んで苦しんでいたこと。夫側の共通の知人や義兄にも家族計画を聞かれた。分かってる。悪気ないって。でも辛かった。誰も助けてくれなかった。


お腹に子供を宿すのは女性だから、どうしても女性の私に言われる。天然確信犯悪気の有無関係なく心無い言葉を。


「毎日ヤラないとダメだよ」
「どういう計画してるの？」


私だってほしいんだよ。だけどセックスがないんだよ。
そういう意味で女は受身だ。能動的に子供を作れるのは男の方なのだ。


夫に！！夫に言ってくれよ！！！！！！



今でも簡単にフラッシュバックして発狂しそうになる。

一人になると、嗚咽するほど号泣した。
このまま終わっていく恐怖に絶望しかなかった。


旅行しようが何しようが何の変化もないまま無情にも時は流れ一年半が経った頃ーー

ついに私は動いた。というよりどうしようもなくなった。


隙間時間を縫って、休日久しぶりに夫とランチ。
日頃溜まった不満を“友人の話”として吐き出していた。
レスで悩んでいる友人がいたのは事実。
彼女の名前を借りて、「彼女が可哀想」「私だったら耐えられない」と訴えているとみるみる夫の顔色が変わった。


せっかく忙しい時間を割いて彼なりに家族サービスしてるのに「遠回しに責められてるみたいだ」と静かに言った。本気で怒る夫を見たのは、この時が初めてだった。